【学歴フィルター実態】人事部A氏が難関大学生を採用したい理由

とある東証一部上場企業の人事部に属するA氏は新卒採用を担当している。目星を付けている学生は難関大学に所属する人に限っているとのこと。

「できるだけ高学歴(偏差値が高い大学)を採用したい」という。

具体的には、旧帝大・早慶上智を中心にいい人材を探している。下限は地方国公立大学またはMARCH、関関同立付近。

実際の採用実績校

東京大学、東京工業大学、一橋大学、北海道大学、東北大学、名古屋大学、大阪大学、神戸大学、九州大学、東京外国語大学、慶応義塾大学、早稲田大学、国際基督教大学、上智大学、明治大学、中央大学、青山学院大学、立教大学、成蹊大学、筑波大学、首都大学東京(東京都立大学)、東京学芸大学、津田塾大学、聖心女子大学、京都大学、関西学院大学、立命館大学、甲南大学、関西外国語大学、国際教養大学
A氏が所属する企業の主な採用実績校が上記の各大学。
ほとんどがいわゆる難関大学なのがわかる。
成蹊大学、津田塾大学、聖心女子大学、甲南大学、関西外国語大学の5つに限ってはそれほど偏差値が高いところではない。ただ、このような大学は少数派。
ほとんどは旧帝大から早慶上智、下限は地方国公立大学またはMARCH、関関同立辺りという点が読み取れる。

難関大学の学生=優秀である確率がより高い

優秀な学生

難関大学の学生と中堅以下の大学の学生を全体像で比較した場合、何かと優秀な人材な方は明らかに前者だという。

  • 仕事の覚えの速さ
  • すでに持っている知識
  • 創意工夫
  • 論理的思考

これらの点では、大学の偏差値と基本的に比例。

大学名はこれまで勉強したかどうかの証明書

学生たちが所属する大学名は、これまでで勉強をしっかり行ってきたかどうかを証明するものとも認識しているとのこと。

難関大学に合格したということは、それに見合った受験勉強を高校時代にてやってきたことを証明する。

学生のやるべき事とは、すなわち「勉強」。

社会人となって仕事上でのやるべきことをもしっかりとやる人が、勉強をしてこなかった人と比べると割合的に大きい。

中堅以下の大学生でもゼロではないが

中堅以下の大学の学生でも、難関大学に所属する学生並み、あるいはそれ以上に優れている人材がいるのは確か。

しかも、あからさまに難関大学だけを対象に採用を行うと、今度はTwitterなどのSNSにて「(株)○○は旧帝大と早慶しか採用していない…完全なる学歴フィルターだ」「高学歴だけしか見ないなんてブラック企業だ」などとつぶやかれてしまって企業のイメージが悪化してしまうとのこと。

これを防ぐために、人数こそは少ない数ではあるが、100%難関大学だけを限定しているわけではないそう。

こんな出来事はメディアでも取り上げられている。

ある企業の人事の方から話を聞いてみると、優秀な社員の行動特性や、なぜ評価が高いのかなど、あらゆる情報を収集し、傾向を分析すると、ある程度、学歴の高さと仕事の出来の良さが比例するという結果が出たらしいのです。そのため、やはり学歴も軽視できないと認識を改めたようです

福田晃広、清談社『就活「学歴フィルター」復活の兆し、巧妙化する手口と実態』、ダイヤモンドオンライン

しかし、より効率的に選考プロセスを行なわかければならない人事部にとって、それを見分けるにはどうしても時間がかかってしまうとのこと。

難関大学に所属する人達と比べて割合的には下がるため、採用者が実はハズレだったということになる可能性も高まる。

このため、できるだけ難関大学に所属する人に絞りたいそう。

選考の効率化

採用選考

人物面だけを見て採用活動を行っていくのがかなり難しい。

人事部A氏が勤める会社は東証一部上場企業ということで、毎年新卒採用では数千人の応募者がエントリーしてくるそう。

エントリーシートだけでも2,000枚程度には達する。1枚1枚見て合否判断するのはさすがに不可能とのこと。

ここで、より優秀な人材である可能性が高い難関大学の学生に絞り込む。

学歴フィルターは選考の効率化の側面も持っていることを意味する。

親近感がある

意外な側面もあった。

それは、採用担当者のA氏は「難関大学出身者に親近感がわく」という点。

入試の偏差値が比較的低めの大学よりも、上位層の名門校に目がむくのこと。

人事部A氏も難関大学出身だから

そもそも、A氏もまた難関大学出身者に当たる。

A氏は阪大(大阪大学)の法学部を卒業し、新卒採用で入社した。旧帝大クラスの大学を出ていることで、学力面では優秀なのは確か。

同僚や上司も出身大学は似たような感じ。旧帝大クラス、早慶上智辺りがボリュームゾーン。

どんなに偏差値が低くてもMARCH、関関同立が下限。

したがって、MARCH、関関同立よりも偏差値が低い大学はそもそも眼中にはないようだ。

他の人事部もこんな発言を

学歴フィルターの実態について語るのは今回のA氏だけではない。

大手企業を中心に、複数の会社において似たようなことを実施し、見解も類似する。

主な発言

とある企業T社
「営業の成績から上司への報告、会議でのプレゼンテーションはなぜかはわからないが、東大・京大あるいは早稲田・慶応の人たちがMARCH、関関同立よりも上手い。」


とある企業H社
「私は決して難関大学の学生だけを優遇したいわけではないが、上司が大学名を気にされるため、なるべく有名校に重点を置いている。」

難関大学出身者の方が、これまでの実績では仕事の評価が高かったこと、あるいは上司など年齢層が高い社員の学歴志向も影響していることを示している。